うさぎは何も食べない状況が続くと、命に関わるほど危険な状況になってしまいます。
斜頸や老化によって自力でご飯が食べられない時は、飼い主が強制給餌をする必要があります。
私たちの飼っているうさぎも2歳に斜頸を発症し、強制給餌が必要になりました。
その時に具体的な強制給餌の方法をネットや病院などで教えていただき、自分たちなりにやりやすい方法を見つけました。
そこで、この記事ではうさぎの強制給餌の具体的な方法やあると便利なアイテムについて解説します。
少しでもうさぎの強制給餌がスムーズにできると、飼い主もうさぎも楽になりますよ。
強制給餌の材料とアイテム
強制給餌に必要な材料とアイテムについて紹介します。
強制給餌の材料
強制給餌によって食べさせる材料は次の3つです。
ペレット
ペレットは食べ慣れているものをあげればOKです。
ただし、ペレットの種類によって硬さが異なり、ペレットを砕くためなるべく柔らかいものだと飼い主の負担が減ります。
いつも食べていた乳酸菌サプリなどを混ぜてもいいですが、砕く手間がかかる割にそこまで効果はないと獣医さんから言われましたので、強制給餌には入れていません。
私たちはコンフィデンスプレミアムというペレットをあげていました。
ライフケア
ペレットを液体と混ぜるときのつなぎとなるのがライフケアです。
ライフケア自体もペレットと同じような成分でできていますが、ライフケアよりもペレットを多く食べさせた方が良いと獣医さんからは言われました。
強制給餌に必要とはいえ、なかなかいいお値段します(笑)
初回は動物病院で購入しましたが、Amazonでも販売されていて、Amazonプライムに入っていればすぐに届くので便利でした。
水もしくはジュース
ペレットを液状化させるために、水かジュースを加えます。
動物病院で初めて強制給餌を教わった時は「ジュースのほうが食いつきが良くなるうさぎが多い」と言われました。
ジュースは果汁100%のものであればなんでもいい(りんごやオレンジなど)、野菜ジュースは玉ねぎやネギが入っていなければOKとのことでした。
強制給餌を何回か繰り返していくうちに、水と混ぜたペレットも試しました。
うちの源の場合は、ジュースと水での食いつき加減に差がなかったため、そこからは水と混ぜることにしました。
ペレットをすりつぶすためのアイテム
意外と大変なのがペレットをすりつぶす作業です。
ジプロック
厚手のジプロックにペレットを入れて、すりつぶします。
1回分のペレットを小さいジプロックに入れたり、1日分のペレットをまとめて大きなジプロックに入れてたりしていました。
大さじ・小さじ
ライフケアを入れるときやペレットと水を混ぜるときに大さじと小さじが必要です。
人間の食事に使っているものを洗って使用してもそこまで問題はありませんが、異物混入すると嫌だったので、うさぎ専用の大さじと小さじを購入しました。
麺棒
ジプロックに入れたペレットを麺棒を使って砕きます。
なるべくペレットが重ならないようにして、上から力を加えるとつぶしやすいですよ。
ふるい(みそこし)
麺棒で砕いたペレットをふるいにかけて大きな塊を除去しておくと、強制給餌を行う時にシリンジが詰まりにくくなります。
あまり目が細かすぎるとペレットがふるいにかけられないため、みそこしくらいの目の粗さがちょうどよかったです。
ふるいで残ってしまったペレットももう1回麺棒で砕いてふるいにかければ捨てる必要はありません。
シリンジは2種類あると便利
強制給餌は、シリンジにペレットを液状化したものを詰めて、直接うさぎの口に流し込みます。
2種類のシリンジを使うと、比較的楽に強制給餌ができました。
30ml
まず30mlのシリンジに液状化したペレットを詰めます。
このまま30mlのシリンジで強制給餌を行っても問題ないのですが、結構力がいる上に手が小さいとうまく押せません。
1ml
そこで、1mlのシリンジに30mlのシリンジからペレットを移します。
1mlのシリンジは軽い力でも押せ、先が細いので口が小さいうさぎでも強制給餌を行いやすくなります。
ただし、1mlのシリンジは出し口が小さいため、大きなペレットの塊があると、詰まってしまいます。
みそこしなどでペレットをあらかじめふるっておくことがおすすめです。
強制給餌に必要なアイテム
実際にうさぎの強制給餌を行う時にあると便利なアイテムを3つ紹介します。
強制給餌中に粗相することもあるため、洗い替え用に複数あると便利です。
U字型クッション(ネックピロー)
うさぎの体を固定するためにU字型クッションがあると、うさぎが暴れずに強制給餌を行えます。
空気を入れるタイプのネックピローよりも、中身が既に入っているネックピローのほうが安定感があります。
私たちはダイソーに売っていた400円の低反発ネックピローを使っていました。
バスタオル
ネックピローの上に敷いたり、うさぎの体を包んで固定したりするためにバスタオルがあると便利です。
特に強制給餌の時は、液状化したペレットが至る所に飛び散るため、バスタオルは何枚も用意してすぐに洗濯できるようにしていました。
ティッシュ・ウエットティッシュ
シリンジや手が汚れた時や、うさぎの口の周りを拭くときにティッシュやウエットティッシュが必要です。
ただし、うさぎが食べないように届かない場所に保管しておくことに気を付けましょう。
強制給餌の方法とコツ
実際に強制給餌を行う流れを紹介します。
強制給餌しやすいように工夫したポイントも解説します。
①強制給餌のエサを作る
予め砕いてふるいにかけておいたペレット・ライフケア・水(ジュース)を混ぜます。
水は混ぜた後に少し底にたまるくらいまで入れるのが目安です。
混ぜたペレットを入れた容器にラップをかけて電子レンジで20秒チンします。
[jin-iconbox07]電子レンジでチンすることで、少し温まるのとペレットと水がなじみます。[/jin-iconbox07]
②シリンジに詰める
電子レンジから出したペレットをもう1度よく混ぜて、30mlのシリンジに詰めます。
詰めたら30mlのシリンジの先を1mlのシリンジに当てて、1mlのシリンジにペレットをさらに詰めていきます。
2人で強制給餌を行う場合は、1人が強制給餌を行い、もう1人が1mlのシリンジにペレットを詰める作業を分担して行うとスムーズです。
1人で強制給餌を行う場合は、1度に10~15本程度の1mlシリンジにペレットを詰めておき、1mlのシリンジが全て空になったら詰め直す作業を行います。
④うさぎの体を固定し強制給餌を行う
ネックピローにバスタオルを敷き、うさぎを上に乗せます。
うさぎの顔が横になるようにすると、暴れにくいです。
片手でうさぎの頭を固定し、もう片方の手で1mlのシリンジからペレットをうさぎの口に入れます。
なるべくシリンジの先を喉の奥に入れるようにしないと、うさぎはペレットを吐き出してしまいます。
[jin-iconbox07]口の中がペレットでいっぱいだったり、ちょっと苦しそうにしていたりするときは、スポイトで水をあげるとよいでしょう。[/jin-iconbox07]
⑤口の周りをウエットティッシュで拭く
強制給餌が終わったら、うさぎの口の周りをウエットティッシュで拭いてあげましょう。
特に強制給餌が必要な状態のうさぎは、自分で毛づくろいができない状態が多いと思いますので、口の周りが汚れていてもきれいにすることができません。
ペレットで汚れたままにしておくと皮膚炎を起こす可能性がありますので、汚れている場所はきれいに拭き取ってあげましょう。
強制給餌がうまくできているか判断するために
強制給餌を初めて行うと、うさぎが吐き出してしまったりうまく食べているか判断が難しいと感じたりするでしょう。
そこで、強制給餌によってうさぎがちゃんとご飯が食べられているのかを判断する方法を紹介します。
体重を測定する
一番分かりやすいのは、うさぎの体重を測定することです。
ペット用の体重計もありますが、クッキングスケールのほうが安くてすみます。
2~3kgまで測定できるクッキングスケールの上に、かごを乗せて測定しています。
毎日決まった時間に測定することで、体重の増減が分かりやすいです。
給餌中に吐き出していないか確認する
強制給餌中にうさぎの口がもぐもぐと動いているので食べていると思っていたら、下にペレットが落ちているということがあります。
うさぎは食べたものを吐き出せない動物ですが、口の中に入っているものは吐き出します。
あまりにも吐き出す量が多い場合は、吐き出したペレットをもう1度シリンジに詰め直ししましょう。
前歯の横からなるべく口の奥に入るようにシリンジを入れると、吐き出されにくくなります。
うさぎの強制給餌を頑張ろう
強制給餌が必要になってしまうと、うさぎの体調も心配ですが、飼い主の負担もとても多くなります。
特に私たちのうさぎは2歳という若さで斜頸になったので、少し体力が戻ると強制給餌の度に大暴れしてしまいました。
なるべく短時間で強制給餌ができると、うさぎにも飼い主にも負担がないので、自分に合った方法を見つけてみてくださいね。